月々の通信費を劇的に下げることができる格安SIM「LIBMO(リブモ)」。仕事用のサブ回線として、あるいは家計を助けるメイン回線として乗り換えを検討する際、「新しくスマホ本体を買わなくても、今自分が使っているiPhoneにLIBMOのSIMを入れてそのまま使えるのだろうか?」という疑問を抱く方は多いでしょう。

結論から言うと、手持ちのiPhoneをそのままLIBMOで使うことは十分に可能です。ただし、大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のように「SIMカードを挿すだけで勝手に繋がる」わけではなく、インターネットに接続するための「APN設定(プロファイルのインストール)」という初期設定を自分自身で行う必要があります。この記事では、初心者には少しハードルが高く感じるiPhoneの初期設定手順から、上手く繋がらない時のトラブルシューティングまでを徹底的にわかりやすく解説します。

LIBMOは手持ちのiPhoneをそのまま持ち込んで使える!

「格安SIMに乗り換えるなら、専用のスマートフォンを一緒に買わなければならない」というのは誤解です。LIBMOでは、SIMカードのみを契約して、本体は今使っている愛着のあるiPhoneをそのまま再利用する(持ち込み契約)スタイルが一般的です。

新しいiPhoneは10万円〜15万円を超える高価なものが多いため、手持ちの端末を使い回すことで、初期費用を数千円(事務手数料のみ)に抑えることができます。特に、少し古いモデル(iPhone 11や12、iPhone SEなど)であっても、バッテリーさえ持てば仕事用の電話やメール・テザリング用途としては全く問題なく現役で活躍できます。

【事前準備】SIMロック解除の確認とiOSの最新版アップデート

LIBMOのSIMカードが自宅に届き、「さあ設定しよう!」と意気込む前に、必ず済ませておかなければならない2つの事前準備があります。これを怠ると、設定の途中でつまずいて電波を掴めなくなってしまいます。

1. iPhoneの「SIMロック」が解除されているか確認する

LIBMOは「ドコモ回線」を利用した格安SIMです。そのため、元々ドコモで購入したiPhoneや、Apple Storeで購入したSIMフリー版のiPhoneであれば、そのままLIBMOのSIMカードを挿して使うことができます。

注意が必要なのは、「au」や「ソフトバンク」で数年前に購入したiPhoneを使おうとしている場合です。これらの端末には、他社のSIMカードを受け付けない「SIMロック」という制限がかけられている可能性があります(※2021年秋以降に発売されたiPhone 13シリーズ等からは原則SIMロック廃止となっています)。

自分のiPhoneにロックがかかっているかどうかは、iPhoneの「設定」>「一般」>「情報」と進み、「SIMロック」の項目を確認してください。「SIMロックなし」と表示されていれば問題ありません。もし「SIMロックあり」となっている場合は、現在契約中のキャリア(auやソフトバンク)のマイページから、無料でSIMロック解除の手続きを行っておきましょう。

2. Wi-Fi環境の確保とiOSのアップデート

LIBMOの初期設定(APNプロファイルのダウンロード)には、一時的にインターネット接続が必要になります。まだLIBMOの電波が開通していない状態で行うため、必ず自宅のWi-Fiや、カフェのフリーWi-Fiに接続できる環境で作業を始めてください。

また、iPhoneを動かしているシステム(iOS)が古いままだと、設定ファイルが正しく認識されない不具合が起こることがあります。「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」から、iOSを最新のバージョンに更新しておくと安心です。

LIBMOのSIMカードを挿入してAPNプロファイルをインストールする全手順

事前準備が整ったら、いよいよ手持ちのiPhoneにLIBMOの魂を吹き込む初期設定作業に入ります。全体の流れは「SIMカードを挿す」→「構成プロファイルをダウンロードする」→「インストールする」の3ステップです。

ステップ1:iPhoneにLIBMOのSIMカードを挿入する

まずは、iPhoneの電源を完全に切ります。次に、iPhoneの側面に空いている小さな穴(SIMトレイ)に、購入時についてきた「SIMピン(ペーパークリップでも代用可)」を強く押し込み、トレイを引き出します。

今まで入っていた古いSIMカードを取り出し、代わりにLIBMOから届いた新しいSIMカード(金色の金属部分を下にして、角の欠けている部分を合わせる)を乗せ、トレイを本体にカチッと音がするまで押し込みます。挿入できたら、iPhoneの電源を入れ直してください。

ステップ2:Safariから「APNプロファイル」をダウンロードする

電源が入ったら、iPhoneを自宅のWi-Fiに接続します。(※Wi-Fi環境がないとここから先に進めません)

プロファイルのダウンロード手順
  • iPhone標準のブラウザアプリ「Safari」を開きます。(※Google Chromeなどの他アプリでは失敗するため、必ずSafariを使用してください)
  • 検索バーに「LIBMO APN設定」と入力して公式サイトの設定ページを開くか、SIMカードに同封されていたマニュアルのQRコードをカメラで読み込みます。
  • 「iOS用構成プロファイルをダウンロード」というボタンをタップします。
  • 「このWebサイトは構成プロファイルをダウンロードしようとしています。許可しますか?」という警告が出るので、「許可」をタップします。

「プロファイルがダウンロードされました」と表示されれば、ステップ2は完了です。

ステップ3:ダウンロードしたプロファイルをインストールする

ダウンロードしただけではまだ設定は完了していません。iPhoneに設定を反映(インストール)させる作業が必要です。

1. iPhoneのホーム画面に戻り、「設定」アプリを開きます。2. 自分のApple ID(名前)のすぐ下に「プロファイルがダウンロード済み」という項目が新たに出現しているので、それをタップします。3. LIBMOのロゴが表示された画面の右上にある「インストール」をタップします。4. iPhoneのパスコード(画面ロック解除時の暗証番号)の入力を求められるので入力します。5. いくつかの警告文(標準的なものです)が出ますが、構わず「次へ」→「インストール」をタップして進めます。6. 最後に「完了」をタップします。

以上で初期設定はすべて完了です。Wi-Fiをオフにして、画面右上のアンテナマークの横に「docomo 4G(または5G)」という文字が表示され、Webサイトが閲覧できれば大成功です。

インターネットに繋がらない!設定に失敗した時のトラブルシューティング

手順通りにやったはずなのに「圏外になる」「インターネットに接続できませんと表示される」という場合、いくつかの見落としが原因となっているケースがほとんどです。慌てずに以下のポイントを確認してください。

過去の格安SIMのプロファイルが残ったままになっている

乗り換え前の通信会社が「大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク本体)」であれば問題ないのですが、以前も別の格安SIM(ワイモバイル、UQモバイル、mineoなど)を使っていて、そこからLIBMOに乗り換えた場合によく起きるトラブルです。

iPhoneは、仕様上「1つの端末内にAPN構成プロファイルを1つしかインストールできない」というルールがあります。以前使っていた格安SIMのプロファイルが残ったまま、LIBMOのプロファイルを上書きインストールしようとしてもエラーで弾かれてしまいます。

「設定」>「一般」>「VPNとデバイス管理」の順に進み、古い構成プロファイルが入っていればそれをタップして「プロファイルを削除」してください。削除後に、再度LIBMOのプロファイルをインストールし直せば電波を掴むようになります。

「機内モード」のオン・オフや再起動を試す

プロファイルは正しくインストールされているのに電波を掴まない場合、iPhone本体が「新しい電波を探しに行くのをサボっている」状態の可能性があります。

コントロールセンターを開いて飛行機マークの「機内モード」を一度オンにし、数秒待ってからオフに戻してみてください。強制的に電波の再検索が行われ、あっさりと「docomo 4G」の表示が出ることがよくあります。それでもダメな場合は、iPhone本体をもう一度再起動してみましょう。

テザリングができない場合の対処法とAPN設定の落とし穴

「インターネットも見られるし電話もできるようになったが、パソコンを繋ぐ『テザリング(インターネット共有)』だけがくるくる回って使えない」というのも、iPhone×格安SIMの組み合わせで頻発するトラブルの一つです。

「インターネット共有」への手動入力が必要なケース

LIBMOのプロファイルをインストールすると、通常はテザリング設定も自動で行われますが、iOSのバージョンやiPhoneの機種によっては手動で補足設定が必要になることがあります。

「設定」>「モバイル通信」>「モバイルデータ通信ネットワーク」を開き、画面を下の方へスクロールしていくと「インターネット共有」という項目があります。そこの「APN」の欄に手動で「libmo.jp」と入力し、「ユーザー名」に「libmo@libmo.jp」、「パスワード」に「libmo」と入力してください。

入力後、一度iPhoneを再起動すると、設定画面のトップに「インターネット共有」の項目が出現し、テザリングが正常に使えるようになります。仕事でパソコンを持ち歩くビジネスパーソンにとってテザリングは必須機能ですので、設定直後に一度テスト接続しておくことをおすすめします。

まとめ:手順さえ分かっていれば5分で終わる簡単な作業

LIBMOで手持ちのiPhoneを使うための初期設定(APNプロファイルのインストール)について解説してきました。

「構成プロファイル」などという難しい専門用語が出てくるため尻込みしてしまうかもしれませんが、実際にやることは以下の3つだけです。

1. SIMロックが解除されているか確認し、Wi-Fiに繋ぐ2. SafariでLIBMO公式サイトからプロファイルをダウンロードする3. 設定アプリからインストールボタンを押す

もしつまずいた時は、「古い格安SIMのプロファイルが悪さをしていないか」を確認するだけで、9割方のトラブルは解決します。

10万円以上する新しいiPhoneをわざわざ買い直さなくても、今あなたの手元にあるiPhoneのSIMを差し替えるだけで、毎月の通信費を劇的に下げる魔法が完了します。仕事用のサブ機としてもメイン機としても、LIBMOとiPhoneの組み合わせをぜひフル活用してください。