格安SIMを仕事用のスマホとして運用していると、月末にデータ容量(ギガ)を使い切ってしまい、通信速度制限にかかってしまうことがあります。

ドコモ回線を利用した格安SIM「LIBMO(リブモ)」のなっとくプランでは、データ容量を超過した後の制限速度が「最大200kbps」に設定されています。しかし、この「200kbps」という数字だけで、実際にどの程度仕事に支障が出るのかをイメージできる方は少ないのではないでしょうか。

本記事では、LIBMOで意図的に通信制限状態(200kbps)を作り出し、スマホのテザリング経由でパソコンを繋いで、SlackやZoomなどのビジネスツールが実用レベルで動くのかを徹底的に実測検証しました。

LIBMOの速度制限「200kbps」とは?

まずは、LIBMOの通信制限の仕様について正しく理解しておきましょう。

「なっとくプラン(3GB〜60GB)」を利用している場合、契約しているデータ容量を1ヶ月の間にすべて使い切ってしまうと、通信速度に制限がかかります。

データ容量(ギガ)を使い切った後の最大通信速度

データ容量超過後の通信速度は、上下ともに「最大200kbps」となります。

これは一般的な大手キャリア(制限時128kbps)よりはわずかに速いものの、近年主流となっている中容量プラン(ahamoやLINEMOなど、制限時1Mbps)と比較すると、かなり遅い速度設定と言わざるを得ません。

ポイント

なお、LIBMOには低速通信を無制限で使える「なっとくプラン(ライト)」という格安プランが存在しますが、こちらも常に最大200kbpsでの通信となります。

スマホのテザリングでパソコンを繋いだ場合の体感速度

スマホ単体でネットを見る場合と、スマホのテザリング機能を使ってパソコンをネットに繋ぐ場合では、体感速度が大きく異なります。

パソコンはバックグラウンドで様々な通信を行っており、表示するWebサイトのデータ量(画像サイズやスクリプト)もスマホ版よりはるかに大きいため、200kbpsという細い回線では「スマホの画面ではなんとか見られても、パソコンでは全くページが開かない」という現象が頻繁に起こります。

【実測】200kbpsで各種ビジネスツールは動くのか

ここからは、実際に200kbpsの制限下でパソコンをテザリング接続し、代表的なビジネスツールを使用してみた結果をツール別にご紹介します。

SlackやChatwork(テキストチャット):問題なく使える

結論として、文字(テキスト)ベースのやり取りであれば、200kbpsでも全く問題なく仕事ができます

Slack、Chatwork、LINEなどのテキストメッセージは、データ量が数キロバイトと非常に軽いため、送信ボタンを押してから相手に届くまで、遅延を感じることはほぼありません。ただし、相手から送られてきた高解像度の画像やPDFファイルをダウンロードしようとすると、数十秒〜数分待たされることになります。

メールの送受信(Gmail):添付ファイルがなければOK

メールの送受信についても、テキストチャットと同様です。

文字だけの見積もり依頼や業務報告のメールであれば、一瞬で送信が完了します。しかし、数十MBあるPowerPointのプレゼン資料などを添付して送信しようとすると、「送信中」のバーが進まず、最悪の場合はタイムアウトで送信エラーになってしまうため注意が必要です。

Webサイトやクラウドでのリサーチ:画像表示でかなり待たされる

ブラウザ(Google Chromeなど)を使って調べ物をする場合、ここからストレスが急激に跳ね上がります。

検索結果のテキスト一覧はすぐに表示されますが、目的のページをクリックしてから、ページ内の画像やデザイン(CSS)が完全に表示されるまでに5秒〜10秒ほど待たされます。

クラウドツールの挙動
  • Googleドキュメント: 文字の同期に少しラグがあるが実用範囲
  • Googleスプレッドシート: セルの移動や関数の反映が遅れがち
  • WordPressの管理画面: ページの遷移ごとに時間がかかり非常にストレス

テキストベースの軽いサイトなら閲覧可能ですが、画像が多用されたリッチなWebサイトを開くのはかなり厳しい状態です。

200kbpsでZoomやTeamsのWeb会議は可能か?

テレワークの生命線とも言える「Web会議(ビデオ会議)」の挙動はどうでしょうか。

結論:ビデオ(映像)をONにした状態では実質不可能

残念ながら、200kbpsの通信速度では、ビデオ(カメラ映像)をONにした状態でのWeb会議は実質不可能です。

ZoomやTeams、Google MeetなどでカメラをONにして接続を試みると、数秒で映像がフリーズし、ブロックノイズだらけになります。さらに回線が逼迫することで音声まで途切れ途切れになり、相手に「通信環境が悪いようです」と警告画面が表示されてしまいます。

悪い例・デメリット

クライアントとの重要な商談などで、自分の映像が止まってしまったり、相手の言葉が聞き取れなかったりするのは致命的なマイナスになります。

音声のみ(ビデオOFF)ならギリギリ参加できるレベル

ただし、自分も相手も「カメラを完全にOFF」にして、純粋な音声通話だけであれば、200kbpsでもギリギリ会議を成立させることは可能です。

音声データのやり取りだけであれば、なんとか制限速度内に収まるためです。とはいえ、相手が画面共有(資料のプレゼンなど)を始めた瞬間にデータ量が跳ね上がり、画面が真っ暗なままフリーズしてしまうリスクがあるため、安心して会議に参加できる状態とは言えません。

LIBMOで通信制限にかかってしまった場合の対処法

仕事に支障をきたす200kbpsの制限にかかってしまった場合、以下の2つの対処法があります。

1GBあたり330円でデータ容量を追加購入する

どうしても今すぐ高速通信が必要な場合、LIBMOではデータ容量(データリチャージ)を追加で購入することができます。

追加料金は「1GBあたり330円(税込)」です。LIBMOはデビットカードで支払える?審査に通るおすすめカードと登録時の注意点|しごとSIMナビでも解説されている通り、会員ページの「LIBMO マイページ」にログインし、データリチャージの手続きを行うだけで、数分後には元の高速通信に復活します。

他社の追加チャージ(1GBあたり550円〜1,100円など)と比較すると、LIBMOの330円という価格は非常に良心的であるため、仕事が止まってしまうくらいなら躊躇なく課金することをおすすめします。

翌月まで待てば自動的に制限は解除される

追加料金を払いたくない場合は、制限状態のまま耐えるしかありません。

LIBMOのデータ通信量は「毎月1日」にリセットされるため、月が変わった瞬間に自動的に制限が解除され、高速通信が使えるようになります。月末の残り数日であれば、公共のWi-Fiなどを活用して乗り切るのも一つの手です。

まとめ

LIBMOの通信制限(200kbps)は、プライベートのちょっとした連絡程度であれば我慢できますが、パソコンを繋いでの本格的な仕事用途にはかなり厳しい速度です。

本記事の重要なポイントをまとめます。

  • LIBMOの制限速度は「最大200kbps」。
  • Slackやチャット、テキストだけのメールなら問題なく仕事可能。
  • Webサイトの閲覧は画像表示に時間がかかりストレス大。
  • Zoom等のWeb会議は映像ONでは不可能、音声のみでギリギリ。
  • 制限にかかったら、1GB/330円でデータリチャージするのが最善策。

もし毎月のように制限にかかってしまう場合は、そもそも契約しているプラン容量が仕事に見合っていません。次月からは、20GBや30GBの大容量プランへの変更を検討しましょう。